青年ダイアリー

無知で愚鈍なる青年のとりとめのない想い

持たざるは豊かなり?

あなたは一人暮らしですか?
それとも恋人と二人で暮らしていますか?
もしくは、両親や家族と一緒に暮らしているかもしれない、はたまた、妻子と暮らしているかもしれない。

どんなシチュエーションでも構いません。
ちなみに私は一人暮らし。

話の本題に移ります。
一つの問いをここに提示します。

「あなたは、どれだけのモノを持っていますか?」

例えば、靴。
あなたの下駄箱には15足の靴がある。
働く男性なら何種類か革靴が欲しいですが、普段プライベートで履く靴はどうでしょうか。気に入って買ったはずの靴は、まだ3回も履いていなかった、なんて事はありませんか?

学生さんにはよくある事かもしれません。
何かに足りないような、そんな空虚な心の隅っこを埋めるように外部から何かを取り入れたくなるキモチ。

あなたのクローゼットやハンガーラックには、お気に入りの服がたくさんありますね。一目惚れして買ったそのジャケットは今月着ましたか?大好きだと言っていたそのコートは、去年何回着ましたか?

あなたのキッチンには食器が何枚ありますか?積み上げた一番下の大きなお皿、1度でも使いましたか?


身の回りを見渡してみると、モノが溢れています。上手に使えていますか?ほったらかしにしてはいませんか?

服を選ぶのに迷って、結局よく着るTシャツを手に取った休日の午前。いつも面倒で一番上のお皿を手に取る仕事帰り。
モノが多いばかりにあなたの心は疲れているかもしれない。あなたの心は空虚なままで、外部から何かを取り入れて、満たされたつもりになっているかもしれない。

具体的な言葉までは忘れてしまったが、ショペンハウエルは彼の著作、幸福論について(処世術箴言より)において、社交や、名誉や、栄華といった対外的なもののために対内的な富を犠牲にする事を痛烈に批判している。また、その書の始まってすぐの部分で、愚鈍な人間は余暇を与えられれば、俗世界の色んなものに目移りするばかりで結局満たされないと皮肉っている。

精神的に豊かでないから、それを誤魔化したい、心の満たされない現実を外部から何かを取り入れて満たされた気になりたい、そんな愚の骨頂というべき姿になるな、と。精神の豊かさを考え、内的に満たされよう、と言っているのだ。

若干話は逸れてしまったが、あなたにとって本当に必要なものは何だろうか。勿論、無駄を全て省けば良いという極論を語っているのではないのだ。

断捨離というものがかつて流行ったりしたが、真に必要なものを見極めることで身の回りをスッキリと整理してみてはいかがだろう。持たざるは豊かさなり、だ。

きっと、驚くほど身軽になるはずだ。
暖かくなってきたこの季節だが、まだ今シーズンは始まったばかり。軽やかなステップで2015年度を走り抜けたい。